Easy A (映画)



【元ネタ】
『緋文字』 ナサニエル・ホーソーン

【あらすじ】
女子高生、オリーブは「知り合いの大学生と初体験をした」とウソをついたことがきっかけで"bitch"という噂を立てられ、自暴自棄になってビッチを演出するうちにどんどん深みにはまって…

【コメント】
現代アメリカの高校を舞台にしたコメディです。ホーソーンの『緋文字』を元にしていることは映画の中で明言されており、「デミ・ムーアの似非イギリス英語の新しい方の映画ではなくて、古いサイレント映画を見るように」と勧めています。あと、1980年代にラブコメディを何本か撮影したジョン・ヒューズという監督の作品へのオマージュにもなっているらしいですが、私はジョン・ヒューズの作品は見たことがないのでよく分かりませんでした。

ヒロインのオリーブは美人で頭も性格も良いのですが、変な同級生として「純潔クラブ」を結成してヒロインをおとしめる女とか、その彼氏で3回くらい留年して性病にかかる男とか、ゲイの少年などが登場します。主人公の両親もおもしろいです。自業自得でどんどん深みにはまってビッチと後ろ指をさされるというのは結構キツい状況ですが、明るい笑いに満ちています。特に、ゲイの少年と同級生の家のパーティで「ヤッたふり」をするシーンがいいです。そして賢い主人公が自力で挽回し、ハッピーエンドとなるのも痛快です。

『緋文字』はアメリカ東海岸を舞台とした、どちらかというと暗くてイヤな話ですが、本映画はカリフォルニアが舞台で、明るい日の光と乾燥した空気がよく似合うような楽しい映画です。ハスキーヴォイスと碧色の瞳でクールなエマ・ストーンの次回作に期待しています。

それにしても邦題の『小悪魔はなぜモテる?!』というのはちょっとひどいんじゃないでしょうか。あまり内容と合ってもないですし。



コメント