ウィリアム・モリスのタペストリー


夫が「クリスマスプレゼントに好きな物買ってええで」と言ってくれました。プレゼントは自分で選んで買ってもらうことが多いです。「タペストリーを買ってもらってもいいですか」と言ったら「ええよ、ええよ」と言うので少し早いですが買ってもらいました。

ウィリアム・モリスのテキスタイルが好きです。壁紙は高いし借家なので導入は非現実的です。タペストリーなら壁紙を部屋一面に張るほどお金はかからないし、引越しがあっても移動は簡単です。タペストリーを扱っている通信販売はいくつかあるので、The Findで価格を比較して購入先を選びました。アメリカ製とヨーロッパ製があり、写真を見ただけでは色の差くらいしか違いは分かりませんし、実物と写真はかなり色が違うので当てになりません。アメリカ製は価格は安めで、「大きければ大きいほど良い」というお国柄か、サイズは大きいです。タペストリー全盛期の16、17世紀にはフランドルが生産の中心地だったそうなのでベルギー製を選びました。通信販売で、注文から配達まで2週間くらいかかり、待っている間はどんなものが届くだろうかとワクワクして、切手サイズのタペストリーが届く夢を見たりしました。


タペストリーは近くで見ると少し変な感じですが、3歩くらい下がったところから見ると立体感があり、絵とは異なる魅力があります。裏についているポケットに吊り竿を通して壁に掛けるのが一般的な飾り方ですが、この吊り竿がだいたい本体とは別売りで、なかなか高いです。一番安く買える店から買おうとしたら「タペストリーも一緒に買う場合でないと売れません」と言うので、裏に自分で紐をつけて掛けました。

モチーフは「生命の樹」で、楽園の中心に植えられているそうです。アダムとイヴは「生命の樹」の隣に植えられた「知恵の樹」から実を取って食べたので、楽園を追放されました。クリスマスツリーによく飾るガラス玉はもともとリンゴを模したものであり、なぜリンゴを飾ったかというと「アダムとイヴの食べた知恵の樹の実に由来する」とのことです。さらに、「知恵の樹」と「生命の樹」は同じ1本の木の異なる名称だという説もあるらしいので、「生命の樹」もクリスマスツリーもルーツには関連があるのではないかと思います。

ウィリアム・モリスへの憧れがあって、都内で関連の展覧会があるといつも出かけていました。絵葉書やマグカップ、ブックカバー、本なども持っています。タペストリーは通年飾っておくつもりですが「我が家のクリスマスツリー」兼「生命の樹」兼「インテリア」として大切にしたいと思います。

コメント