2014年6月29日日曜日

青い鉱物コレクション



 イリノイ産の、水色の八面体蛍石を入手しました。1辺は約3センチで、色と透明度はかなり良いと思います。サイズが大きいと完全な形を割り出すのが難しくなるそうで、頂点は一つ欠けています。その部分が見えないように置けば良いかと思いました。


色にこだわって収集を始めたわけではないのですが、私の鉱物コレクションは青が多いです。twitterに青い鉱物の写真を投稿したところ、1,000回以上のリツイートと、2,000以上のお気に入り登録をしていただきました(ありがとうございました)。青はやはり集めたくなる色なのか、コレクターの間でも人気です。種類にもよりますが、青が濃く、緑や紫が混じっていないほど、価格は高くなるようです。コレクターが青い鉱物にかける情熱とお金は、すごいと思います。とはいえ、私のコレクションは安いものばかりです。

背景はコピー用紙を貼り合わせて自作しました。(継目がみっともない)

写真に写っているのは
  • 試薬瓶 八面体蛍石 米イリノイ
  • 小瓶 八面体蛍石 (左)米ニューメキシコ (右)ナミビア
  • 蛍石クラスター2個 スペイン
  • 藍晶石 産地不明
  • 蛍石クラスターとカケラ 米ニューメキシコ
  • 天青石 マダガスカル
  • 蛍石八面体 米イリノイ、小二つは不明
  • ブルーカルセドニー マラウィ
  • ラピスラズリ(?)タンブル 産地不明、ニセモノ疑惑
  • 蛍石八面体5個 ナミビア
青い鉱物を改めて寄せてみると、「もっとカラーバリエーションが欲しい」ではなく、「今後は青いものしか買うまい」と思いました。鉱物収集を始めると、コレクションがどんどん増え、資金も収納場所も際限なく必要になるという事態に陥ることがあるようですが、私は、いずれも潤沢に持っているわけではありません。青に制限すればおいそれとは手を出せなくなるので、歯止めがかかるかも、と思いました。

天青石、藍晶石は手に入れやすく、名前も良いです。蛍石は「世界一カラフルな鉱物」といわれるほど、様々な色があり、ポピュラーです。青くて透明度が高いものはやはり大変美しいと思います。

ラピスラズリは、紺色に金色のパイライトが散っているのが夜空のようで、憧れの鉱物ですが、ニセモノが多く出回っており、巧妙に作られたものは本物かどうか見分けるのも難しいそうです。白い石に着色しているものもあるらしく、割ってみると分かる、というのですが、いくらなんでもそれはできません。高価な鉱物なので、実物を見て、信頼できるお店から買おうと思いました。

2014年6月23日月曜日

アンティーク調のバラ




花屋さんに珍しい色合いのバラがあったのを、夫が買ってくれました。花弁の付け根の方はクリーム色で、縁は渋い真紅です。店員さんは「新色です」と言っていましたが(バラにも「新色」があるのですね)アンティーク風な色だと思いました。グリーンは買わずに、近所に自生している野ばらの葉を切って、一緒にいけました。篭目切子の花瓶もレトロな感じで、花と合うかと思いましたが、一輪挿しにこの大きさの花と、これだけたくさんのグリーンをいけるのはちょっとバランスが悪いです。バラの花は赤系の様々な色があって、それぞれ「鮮やか」、「華やか」、「可憐」、「渋い」等々、印象もいろいろなのが、口紅のようです。口紅を選ぶようにバラの色を選ぶわけではないので、服や顔色に映える(と思う)色と観賞したい色とは違うものだと思いました。

2014年6月22日日曜日

TOEIC再び

結果
TOEICを受けました。スコアに有効期限はないはずですが、なぜかスコアレポートにはしっかり有効期限が書いてあるので、更新しておこうと思ったからでした。渡米してから読んだ洋書は100冊を越えますが、英語はまるで上達せず、2年前の受験から10点しか上がらなかったのが、いかにも情けないです。

とはいえ、受験料も安くはなく、ここから満点を狙うと、お金ばかりかかってあまり良いこともなさそうなので、別の試験を目指そうかと思っています。

ライマン・エステート


造船業で財を築いた、ライマン氏の豪邸と地所である、ウォルサムのライマン・エステートに行きました。往時は400エーカーの広大な敷地だったそうです。広い庭園と、大きな温室もあります。





家は月に1回の公開ですが、結婚式などもできるそうです。行った日は天気の良い日で、夏至だったので、結婚式の準備をしていました。日本でガーデンウェディングというとあまり印象が良くないですが、それは、年間で外でパーティをするにふさわしいような日が少ないにもかかわらず、無理に庭でしようとするからで、欧米式の気候(アメリカでも場所によるとは思います)で、時期を選べば屋外での結婚式もすてきだろうと思います。アメリカの結婚式の写真を見ると、屋外で行っている場合が多いようです。




舞踏室もある大邸宅でしたが、人が多かったので写真はあまり撮りませんでした。こういった場所には珍しく、家具などは触ったり腰掛けたりすることができます。椅子のテキスタイルはC.F.A.ヴォイジーでしょうか。


2014年6月12日木曜日

twitter始めました


流行に乗って、twitter始めました。アカウントは薄明かりの絵画(twilight_art)です。明け方、夕方、月の光、街灯、ロウソクなど、ほのかな明かりに照らし出された絵画をご紹介します。たくさん溜まったら、そのうちbotにするかもしれません。アイコンはベルギーの画家、ポール・デルヴォーの「散歩をする女性たち」の部分図です。よろしくお願いします。

日本語には、暁、東雲、曙、彼誰時、黄昏、逢魔時など、明け方や夕方を意味する美しい言葉がたくさんあって良いですね。

2014年6月9日月曜日

MFA(Museum of Fine Arts Boston, ボストン美術館)



 バラ園の後、ボストン美術館へ行きました。何度見てもすてきだな、と思う作品がある一方で、何度か見て初めて、「これもいいな」と思う作品もあります。最近気になっているのはエドワード・ホッパーです。下着姿の女性が多く、また着衣の女性像であっても、身体の凹凸が強調されているのがイヤだったのですが(そんな理由!)対象の取捨選択が独特で、突き抜けた空気がいいな、と思います。



この展示室には、シャヴァンヌ、D.G.ロセッティ、バーン=ジョーンズ、フレデリック・レイトン卿、ハンマースホイの作品が展示されていて、ボストン美術館の中で一番好きな場所です。天国のようなものだと思います。



サージェントは油絵作品だけでなく、正面玄関の天井画もたいへん見応えのある、すばらしいものです。もっと近寄って見てみたいと毎回思います。



Kunstkammer展示室の存在に気付いて、おお、と思いました。オウムガイに彫刻をしてあるものや、象牙?の壷のようなものの用途は不明ですが、いかにもヴンダーカンマーな雰囲気です。何度も行って、見たいものはだいたい決まっているので、2時間半ほど見て帰りました。楽しい休日でした。

2014年6月8日日曜日

バラ園



ボストン美術館と、その近くにあるバラ園に行きました。以前一緒に行ったお友達に、久しぶりに連絡したところ、何かがっかりするようなことがあったそう で、「ボストンが懐かしい。バラ園の写真を撮ったら送ってね」と言っていたからです。2年前に、5月末に行って、既に盛りを過ぎていたのですが、今回はま だ早かったようで、3割程度しか開花していませんでした。



切花にした場合、バラは完全に花が開く前の、内側の花弁が巻いている状態があらまほしき姿とされているのだと思いますが、蕾の時、半分開花の時、完全に開花した時、盛りを過ぎた時とそれぞれに別の花のように異なる表情で、バラ園に行くと、一度にいろいろな姿が見られるのが楽しいです。色だけでなく、花弁の形や枚数、開き具合なども品種によって様々で、このように同じ種類の花だけを一ヶ所に集めて咲かせたくなるのも分かります。

旅行で2、3日の滞在であっても、その都市の主要な観光地めぐりをすると、花がどれくらい重要視されているかがだいたい分かる気がします。残念ながら、ボストンはさほど花好きな都市ではなく、パブリック・ガーデンやボストン・コモンの花のバラエティはそんなに多くはないですし、花屋さんも少ないように見受けます。バラ園はボストンで花を堪能できる数少ない場所の一つです。

2014年6月6日金曜日

シャクヤク


一緒に買い物に行くと、夫は「花買いや」といつも言ってくれます。ステキ。それで、時々好意に甘えることにしています。白か、青の花が好きですが、今回は目先を変えて、ピンクのシャクヤクを買ってもらいました。大きく、華やかなので1本で充分です。



中国風の花だなと思います。色白で目の細い、薄い衣装を着た美人が側に立っているような感じです。開きかけている状態が特に良いです。私は、花に嫌われがちで、せっかく買ってきたのに、蕾のまま開花せずに干からびてしまうということが何度かあったので、萼を外し、水を頻繁に替えるようにしてみました。なんとかここまで開きましたが、完全に開花する前にしおれ始めました。



大輪の花を見ていると、花弁が何枚あるだろうか、と気になります。外して数えてみると、約150枚の花弁がありました。シャクヤクで花占いをするのは大変そうだと思いました。

「芍薬」の字は「薬」とあるのが不思議に思っていました。漢方薬によく使われることを知りました。葛根湯などに含まれているそうです。牡丹とそっくりな花で、英語ではシャクヤクをpeonyと言い、牡丹はtree peonyと言います。

2014年6月3日火曜日

グランヴィル「スミレの擬人化」



ドイツから、グランヴィルの『花の擬人化』の一枚、「スミレ」の版画を購入しました。本を解体して販売されたようです。販売者によると、1867年に刊行された本から取ったものだそうですが、絵は一枚だけなので、その証拠となるようなものはなく、本当かどうかは分かりません。版画の技法も不明ですが、網目が見えないので、オフセット印刷ではないようです。蛍石は、絵とは関係ありませんが、たまたま色合いが似ていて面白いと思いました。

グランヴィルは、2011年に練馬区立美術館で見た、鹿島茂先生のコレクション展で知りました。神経質な雰囲気のある、細い線で描かれたイラストは幻想的ですが、人間の体に頭だけ動物のカリカチュアや、植物を擬人化した一見少女趣味のような絵と共に、大きな昆虫が描き込まれているものはグロテスクでもあります。

カリカチュアは着想の奇抜さはあるものの、自宅に飾りたいとは思いません。ただ、グロ要素のない作品は軽やかで美しいです。色数少なく、淡い色で彩色されていて、背景は無彩色であるのも、涼しげで、風や温度の存在を感じさせる効果を生んでいるように思います。「スミレ」はとりわけ、女性の顔もかわいらしくて好みです。スミレの芳香は、葉陰でお香を焚いているからだ、というストーリーのようです。

グランヴィルは挿絵画家として成功したものの、収入は少なく、家族には次々と先立たれ、晩年は狂気に陥り、43歳の若さで亡くなる、という悲劇的な生涯を送りました。作品に狂気の萌芽が窺えるのかどうか、私には分かりませんが、ちょっと常人には思いつかないようなユニークな絵が多いです。絵に描かれた人物は、19世紀半ばのヨーロッパの美人に典型的な、「卵型の顔、大きな瞳、小さな唇、ふっくらした腕に小さな手」という特徴を踏襲しつつも、ややバランスが崩れたような、独特な容貌です。

なお、『花の擬人化』は、グランヴィルの友人、ドロール氏が物語を書きましたが、フランス語版は300頁あまり、日本語訳『花の幻想』は230頁であるところ、英語版は60頁程度しかなく、文章、イラスト共に大幅に省略されているようです。フランス語が読めるに越したことは無いのですが、英語版よりは日本語版の方が良さそうです。

2014年6月2日月曜日

Nuns and Soldiers


【書誌情報】
Iris Murdoch, Nuns and Soldiers, Chatto and Windus, 1980

【あらすじ】
ユダヤ系イギリス人で、官僚のガイ・オープンショーと夫人のガートルードはロンドンの高給フラットに暮らす仲の良い夫婦だったが、親切で賢く、親戚や部下から愛され、慕われたガイは44歳で癌により亡くなる。 ガイの、国会議員や医師、弁護士、研究者などの親戚は結束が固く、寡婦となったガートルードを代わる代わる慰問する。また、ガートルードのケンブリッジでの同級生だったアンは、カトリックの尼僧から還俗し、ガートルード宅に滞在し、ガートルードの拠り所となる。一方、ガイの部下で、祖国から亡命したポーランド人の「ピーター」は「伯爵」と呼ばれる憂鬱な青年で、ガートルードに長年想いを寄せているが、ガイの喪が明けてから求婚しようと考える。ガイの世話になっていた売れない画家のティムは困窮し、裕福な未亡人となったガートルードに借金を申し込みに行くと、貸してはもらえないものの、フランスにある別荘の管理と補修を依頼される。ガートルードは別荘を訪れて、ティムと恋に落ち、結婚するが、ティムには直前まで10年間も付き合っていた恋人のデイジーがいた。

【コメント】
1978年のロンドン、カンブリア、プロヴァンスにて、30台の5人ほどの人物を中心とした、片想いの一部始終です。例によって、相関図にあるとおりたくさんの人物が登場します。本書では、ガイ・オープンショーという中心人物をうしなった結束の固いユダヤ人一族ですが、彼らの大半は背景の群集のようなもので、表舞台にはあまり出てきません。主要登場人物は、ガートルード、アン、ティム、「伯爵」または「ピーター」とティムの恋人であるデイジーです。「魅惑者」は登場せず、比較的温厚な人々ばかりで、人を殺したり、決闘したり、誘拐して身代金を要求したりというようなことは起こらず、全体的にすべすべとして手触りが良いです。

ティムとデイジーは、売れない画家志望と売れない小説家志望で、食べる物に困るほど困窮し、ガートルードの家で食料を漁ります。二人は「私たちが安逸に暮らすため、どちらかが金持ちの老人と結婚しないと」と話します。そして、ティムは実際にガートルードと結婚しますが、恋愛結婚であり、結婚した時点で彼女を愛人との生活の資金源にする意図はありませんでした。それでも、(だらしなくも)ガートルードに少し冷淡にされると、度々、すぐにデイジーの下に戻ります。 このあたりはヘンリー・ジェイムズの『鳩の翼』を思いました。

ティムとデイジーが「デンマークの王子」という居酒屋の常連であること、最初の方で人々の要となるような、賢く、思いやり深いガイが亡くなっていること、「ガートルード」が自分よりも若い男性と夫の死後ほどなくして結婚することから、A.S.Byattは「ハムレットが未亡人となった王妃と結婚し、子供のない女性が未熟な若い男性と結婚した」場合の物語である、と述べています。

さらに、かつて大学の同級生であった、アンとガートルードの関係はマリアとマルタの逸話を思わせます。「あなたはマリアで、私はマルタよ」とアンが冗談で言うシーンがあるのですが、それはまんざら冗談でもないようです。ガートルードは、還俗し、行き先のないアンを自宅に滞在させ、アンは友人の財産に頼る生活をしますが、アンに精神的に頼っているのはガートルードの方でした。アンは良き相談相手となり、ガートルードの身の回りの世話をします。アンは理知的であると同時に抑制的で、自分よりも、他人の幸せと恋愛成就を優先します。にも関わらず、最終的には率直で、アンの感情についてはあまり慮るところのなかったガートルードが、幸運を独占します。ガートルードは、騎士道物語におけるミンネのように、配偶者以外に、いつも側にいて愛してくれる「崇拝者」をも確保(?)します。マリアとマルタの話の教訓は、私にはどうも釈然としないのですが、本作でも友人たちのために心を砕くアンが報いられることがないのは、切ない気がします。一生懸命他人に尽くしたから報いられる、とか、直感的に行動してそれ相応の結果になる、ということだと、フラットな寓話になってしまうのかもしれません。
Gertrude, always the princess, had to have whatever she wanted
ガートルードの、まるで神に愛されているかのような幸運さには、合理的な説明はつかず、アンはガートルードを「お姫様だから」と考えます。ガートルードは王妃であり、中世騎士物語の宮廷の貴婦人であり、姫君なのでした。いろいろな小説や逸話の要素を取り入れて、一つのまとまった物語が構築されているのがおもしろいです。

しかし、聖書と違い、キリストと会って会話までするのはアンです。そのシーンはなかなかに神秘的です。すべてを手に入れようとする姫君の懇願を押し切り、アンはガートルードを中心とする宮廷から抜け出します。報われない恋ばかりが多いストーリーではあるものの、芯の強いアンのキャラクターと相まって、清々しい結末でした。

2014年6月1日日曜日

とっておきの蛍石


 紫と青の二色のと、うすい水色の八面体蛍石は、母にもらいました。産地は不明ですが、90年代初頭にアメリカで買ったものらしいので、もしかすると、鉱山の閉山により価格が高騰し、市場にあまり出回らないというイリノイ産かもしれません。紫と無色は時折あるようですが、青色がまた、珍しいです。大きい方は特に、きれいな色で一辺は約2.5cmあります。母には、高価な宝石などももらいましたが、こんな色と形の八面体はなかなか入手できないので、これはこれまでにもらった一番良いものだと思います。私の鉱石コレクションはほとんどが安価で、簡単に手に入れられるありふれたものばかりですが、この2つは本当に大切にしたい「お宝」です。