チョコレートは箱で選ぶ

バレンタインデーの時期のデパートに、数百種類のチョコレートが陳列されている様子はそれだけで圧巻です。あれほどディテールに凝って、色々な種類を取り揃えて、ズラリと並べているのは、やはり女性客をターゲットにしているからでしょうか。でも、もらう側の男性の多くは、チョコレートなんて何でもいいよ、と思っているのでしょう。チョコレートの味は食べてみないと分からないし、高級チョコレートを一度に食べ比べるというわけにも行きません。さまざまに趣向が凝らされているとはいえ、結局のところすべてチョコレートはチョコレートですから、中身の比較で選ぶのは難しいと思いました。

夫の取り分

私の取り分(中は空)
 しかし、パッケージの違いは一目瞭然です。それで、夫に「チョコレートは箱で選びます。中身はあなたにあげますから、箱は私がもらいます」と言ったら、「それがええね」と言うので、一緒に買いに行きました。特設会場を一周して、濃紺の地に金で箔押しのしてある箱が気に入ったので、それに決めました。空の箱に何を入れようか、と考えるのは楽しいものです。バレンタインデーのチョコレートなど、化粧品のようなもので、価格のうち、パッケージ代や宣伝広告費の占める割合が大きく、チョコレートの分は小さいはずです。チョコレートは少ししか入っていなくて、その品質が普段気軽に食べるものと大幅に違うとは思えない(アメリカではゴダイヴァもドラッグストアに売っている)のですが、そのことを納得ずくで買うのであれば、それはそれで良いと思うのです。しかし、夫は、「これだけでそんなにするなんて!」と納得できなかったらしく、帰り道に量販店に寄って、A4くらいの大きな袋に入った駄菓子のチョコレートを買っていました。とはいえ、いざ食べると、「おいしいわぁ。やっぱり高級チョコレートは違うね!」と大喜びするのでした。

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