驚異の青い棚 9.氷、あるいは南アフリカ産蛍石



ボストンの夏は行く前に思っていたよりも暑く、30℃を超える日も年間20日間くらいはあったと思います。でも、日本ほど蒸し暑くはなく、湿度は低いです。梅雨が明けてから、同じくらいの温度でも、湿度が違うとこんなに暑苦しく感じるものなのか、と思っています。クーラーはあまり好きではないので、氷を作って冷凍庫に貯め、「氷たくさんできたねぇ」と喜んでいます。


暑い時期は氷に似た涼しげな物をこそ飾りたいです。南アフリカ産の蛍石は、ごく淡い水色で、透明度が高く、単なるラフですが、シャープな形です。鉱物は、濃い色の方が良いらしく、ミネラルショーで同じ種類がたくさん入っている中から淡い色のを手に取って眺めていたら、店主に「それは色が汚いよ。もっと濃い色を選んだ方がいいよ」と言われ、すっかり白けて帰ったことがあります。自分がきれいだと思ったものを収集して悦に入っているだけで、 客観的に見て価値があるか否かはまったく気にしていません。淡い色の鉱物も、清楚で良いと私は思います。これを飾っている棚は、玄関の少し奥まったところにあるので、普段は日の目を見ませんが、ドアを開けたとき直射日光が差し込むと、一瞬にしてキラッと輝くので、暑い日の氷のように清涼感があるなと思っています。3月のミネラルショーにて買いました。まだ寒い時期だったので、「氷みたい」とは思わなかったのですが、時期によって見え方も少し変わるようです。


カルサイトは敬遠するコレクターが多いように見受けますが、色、形が多様でおもしろいと思います。安価なものをまとめて瓶に入れて飾っています。氷砂糖のようで気に入っています。

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